脱毛症は病気やストレスなど様々な要因によって髪が抜ける症状です。
脱毛症にはどのような種類があるのか、どのように改善すればよいのかを解説します。
1.脱毛症が起こる原因とは
脱毛症とは、毛髪が新しく生えて成長し、古くなり抜けるというサイクルが乱れたことが原因で髪が抜ける症状です。
男性ホルモンや女性ホルモンのバランスが乱れることやストレス、食生活の乱れなどが主な原因になります。
また、肌に合わないシャンプーを利用するなど、間違ったヘアケアでも脱毛症の原因となるので注意が必要です。
そのため、なるべく自分自身の毛髪に合ったヘアケアを行いましょう。
さらに、脱毛症の種類によって細かい原因が異なるため、自分では判別しにくいことが多くあります。
脱毛を発見したら、早めに医療機関を受診することを心がけましょう。(注1)
2.脱毛症の種類

脱毛症というと、多くの方が円形脱毛症を思い浮かべるのではないでしょうか?
脱毛症には様々な種類があり、主に6種類に分類されるといわれています。
脱毛症の種類によって、症状や原因が異なるので1つずつチェックしていきましょう。
2-1.円形脱毛症
円形脱毛症は、円形型に髪の毛が抜けてしまう脱毛症になります。
本来自分を守るためにある自己免疫の1つであるリンパ球が、誤って毛包を攻撃してしまうことによって起こる脱毛です。
なぜ免疫機能の異常が起こるのかはまだ解明されていません。
ストレスや睡眠不足、出産、自己免疫疾患などが円形脱毛症の原因となります。
症状が進行していくと、複数の脱毛斑が現れることや、頭部全体や眉毛まで及ぶ場合もあります。
症状に自覚がある方は、早めに医療機関を受診しましょう。(注2)(注4)
2-2.男性型脱毛症
男性型脱毛症(通称AGA)は、男性ホルモンの影響による脱毛症です。
成人男性で薄毛や脱毛で悩む人の多くは、男性型脱毛症だといわれています。
脱毛の症状は、M・O・U字型に薄毛が進行することが多いです。
また、進行性の症状であるため、放置せずに早期治療をすることで高い効果が期待できます。
原因のほとんどは遺伝といわれていますが、生活習慣やストレスの影響によって男性型脱毛症になることもあります。
また、頭皮環境の乱れによって薄毛が進行する場合もあります。
整髪料を使ったら、しっかりシャンプーをして落とすことを心がけ、頭皮を清潔に保つように心がけましょう。(注2)
2-3.分娩後脱毛症
分娩後脱毛症とは、出産後数か月で一時的に髪の毛が抜ける脱毛症のことです。
出産後はホルモンバランスが乱れやすく、エストロゲンと呼ばれる髪の毛を成長させるホルモンが減少傾向になります。
この脱毛症は、ほとんどの場合半年ほどで症状が改善する人が多いです。
分娩後脱毛症は、自然治癒が見込める脱毛症になりますが、生活習慣を整えることで早期改善が見込めます。
具体的には、栄養バランスが良い食事や質の高い睡眠が重要です。
症状が強く不安な場合は、産婦人科などの医療機関に相談しましょう。(注2)
2-4.びまん性脱毛症
びまん性脱毛症とは、壮年期以降の男性に多い脱毛症になります。
症状は性別によって異なり、男性の場合は、生え際や頭頂部など特定の一部分が薄毛になることが多く、女性の場合は、髪の毛全体が少しずつ薄くなる特徴があります。
びまん性脱毛症の原因は、男性ホルモンの影響によって髪の毛の生え変わるサイクルがずれてしまうことです。
男性ホルモンの乱れによって、サイクルが早くなり、どんどん髪の毛が抜けてしまいます。
生え変わりのサイクルの乱れの影響により、髪の毛が細く短い薄毛になってしまいます。
これらは、ストレスや過度なダイエットが原因となることが多いです。
びまん性脱毛症は、症状の進行は遅いですが、持病や加齢によっても発症するので、早期に適切な治療を受けることをおすすめします。
服用している薬などの影響もあるため、専門家に相談しましょう。(注1)
2-5.脂漏性脱毛症
脂漏性脱毛症は、頭皮の皮脂が過剰に分泌することで毛穴が詰まってしまい、起こる症状です。
頭皮の炎症によって、脱毛の他にかゆみが現れることもあります。
原因としては、栄養バランスの乱れやシャンプーが合わないなどがあげられます。
改善方法として、脂質を控えた食事を意識することや、肌に優しい低刺激シャンプーを使うなど日常生活を見直してみましょう。(注2)
2-6.薬剤による脱毛症
抗がん剤などの薬剤の副作用によって脱毛が起こる場合があります。
抗がん剤は、悪い細胞だけではなく、正常な細胞まで影響を及ぼす特徴があります。
抗がん剤の影響で毛母細胞が死んでしまい、脱毛につながります。
薬剤による脱毛の原因は、特定の薬剤にあることが多いため、治療が終わり、薬剤の服用を止めることでしばらくすると症状が緩和されるでしょう。(注1)(注2)
3.脱毛症を改善するためには

ここでは、脱毛症を改善するための方法を具体的に紹介します。
3-1.食生活
栄養バランスの偏りが原因で脱毛症になることがあります。
特に脂質の過剰摂取やたんぱく質の不足には注意が必要です。
栄養バランスの良い規則正しい食事を心掛けるようにしましょう。(注3)
3-2.睡眠の質
睡眠の質が悪いと自律神経が乱れ、脱毛症の原因となります。
スマホを見るなど脳に強い刺激となる行為を就寝2時間前は控えましょう。
しっかりと睡眠時間を確保するなどして、睡眠の質を保ちましょう。(注3)
3-3.ストレス
過度なストレスは頭皮に悪い影響を及ぼすことが多く、生活習慣が乱れる原因となることで脱毛症の進行を加速させる恐れがあります。
適度な運動やリフレッシュする時間を設け、普段からなるべくストレスは溜め込まないように心掛けましょう。(注3)
3-4.ヘアケア
パーマやカラーなどの頭皮へダメージを与えてしまうものは、脱毛症の原因になりやすいです。
また、洗浄力の強いシャンプーや頭皮の洗い方によっては、頭皮の環境が悪くなり、脱毛症を発症しやすくなります。
なるべく自分の頭皮に合う、低刺激のシャンプーを使用し、優しくしっかりとすすぐなど、丁寧な洗髪を心がけましょう。(注3)
脱毛症にはさまざまな要因がある
脱毛症は、男女ともに髪の毛の生え変わるサイクルが乱れることで起こることが基本ですが、抗がん剤などの薬剤の使用に対する副作用などでも起こります。
治療により事前に脱毛が生じるとわかっている場合は、医療用ウィッグの購入や、がん医療アートメイクで事前に脱毛対策することがおすすめです。


毛の抜ける範囲も、一部分から全体的になど、要因によって大きく異なります。
また、何が要因で脱毛が起こったのか自分で判断するのが難しい場合も多いです。
症状によっては治療が長引くこともあるため、少しでも異変を感じたら、早めに医療機関で診察を受けることをおすすめします。
【参考文献】
(注1)HAPIEE.“脱毛症の種類9つ&症状・原因・治療方法まとめ”.更新日2022年12月09日
(注2)男性ホルモン研究所.“脱毛症の種類と原因 男女で違う?症状ごとの有効な治療法”.更新日2022年4月4日
https://www.aska-pharma.co.jp/media_men/column/alopecia/
(注3)WILL AGA CLINIC.“女性の脱毛症の種類や原因・治療や予防方法を徹底解説”.更新日2021年3月25日
(注4)慶応義塾大学病院.“医療・健康情報サイト”.更新日2018年1月31日